アルマーニ制服問題についてのハフポスさんの記事を読んで。
「批判されるべきは、アルマーニを選んだ泰明の校長だけか」
弁護士が問う「子どもの権利」 http://www.huffingtonpost.jp/2018/02/10/yamashitalawer_a_23358031/
こちらの記事を読んだあたしの抱える違和感。
気になったので記事にしてみることにしました。
アルマーニ制服問題と、制服必要不必要問題とがごっちゃになっている。
なぜあの校長がダメなのか、それは朝書いたのでそちらをみてください。 https://www.facebook.com/chimako/posts/10215529485175351
で、この記事。
正論だと思う記事ではあります。
あたしも制服はない方がいいかと思っている方です。
ただ、今、現時点の日本の社会において不必要か?と問われると必要と言わざるを得ないと思います。
6人に1人が貧困の今、標準服なり制服なりがないと、毎日私服を着なくてはいけなくなります。
いろんな方の投稿を読んでいたら、ふと、小学生の時の友達のことを思い出しました。
あたしの幼馴染にAちゃんという子がいた。
同じアパートに住む同級生の女の子。
うちもそこそこ貧乏だったが彼女のお家は兄妹も多く多分、うちよりもっとお金がなかった。
服を気にかける余裕がお母さんにもなかったのだろう。
少ない服、そしてだからこそきれいにしきれていない服をいつも着ていた。
Aちゃんはいつもなんとなくのいじめにあっていた。
叩かれたりそういう類ではなかったが、何か事あるごとに男子につっかかられた。
理由は、ヨレヨレの服を着ていて貧乏そうだから。
Aちゃんは「きれいではない服を着ている=貧乏」という理由だけで、いじめられたのだ。
Aちゃんはいつもそれらを男子に言われても、ヘラヘラと笑っていた。
慣れっこだったのだろうか。
きっと、そうするしかなかったのかもしれない。
Aちゃんが怒ることは決してなかった。
Aちゃんに何を言ったらいいか分からないあたしは、いつも通り「一緒に帰ろ。」という他なかった。
ヘラヘラしている合間に時折見せる静かな彼女の寂しそうな顔はなんともいえない顔で、思い出とともに脳裏に浮かび上がってきました。
彼女のような境遇にいる子が、この何十年経った今もいることをこの数年、政治に関わり知って愕然としました。
そして、今の社会の空気の中、貧困だと助けを求められない人が多い社会になってきています。
少なくとも今現状「貧困」という逃げられない属性を隠してくれる機能が制服や標準服にはあると思います。
制服の是非を問うのであれば、まず貧困問題にも触れなくてはいけないと思います。
というか、貧困問題を乗り越えた向こう側にしか、その議論の場所はないのではないでしょうか?
この記事が悪いとは思いません。
ただ、そこに触れないで「校長だけを責めるのか?」という問いは論点があまりにずれていやしないでしょうかと思うのです。
引用で申し訳ありませんが都議の宮瀬さんの投稿も貼っておきます。
こちらは制服の業者の問題についての質疑が載っています。 https://www.facebook.com/miyase0201/posts/1637092103050356
その中の一部にこうあります。
<ーー引用> 「■平成28年第4回定例会 議事録より抜粋 (宮瀬) 最後に、学費負担軽減についてです。 都立学校では、毎年、期待にあふれ入学する新入生がいます。一方で、家計が苦しく、子供の制服代などに悩まれる保護者も多く、中には、サラ金から費用を捻出し、自殺された母親もおり、事態は深刻です。」 <ーー引用ここまで>
公立とはいえ、特別校。
そこを選んでブランド物の制服を払える人が、よしというのだからいいのじゃないというもの違う気がします。
上のリンクでも書いていますが特別だろうと公立です。
というか、公立で特別校という価値観もおかしいと思いますが。。。 9万円の制服を余裕で買える人たちが選んでいく学校だからいいというのは、お金がある人は公立校も好きにしていいということにならないでしょうか?
お金のない貧困にあえぐ子供達は、そういうのがない学校に行っておけばいいじゃないかという理論につながりかねないと思います。
それこそがまさに教育の格差の問題にもなるのではないでしょうか?
制服の予算の問題、日常の服の問題、それどころか今日明日の生活の問題などを抱えている人たちが、この問題について誰かが語る時どう思いながら読むのでしょうか?
現在の日本で子どもの貧困は6人に1人です。
最後に。 twitterにてBASILさんのツイートも付け足させていただきます。 https://twitter.com/basilsauce/status/962263908349349888
「アルマーニの標準服(制服じゃないよ公教育だから。)問題、そのアイデアも値段もクレイジー。 イギリスの小中学校にはスクールユニフォームある。基本的に全国共通でスーパーなどで安く売っている。全身揃えても1万円いかない。リサイクルも盛ん。」
13条はあたしの好きな憲法でもあります。(他あんまり知らんけどw)
第十三条
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
全ての人、子供達に13条を。」
ちまこ
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